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2017-01-19 09:34


障害者手帳制度について

障害者手帳とは、障害のある人が取得することができる手帳です。
障害者手帳を取得することで、障害の種類や程度に応じて様々な福祉サービスを受けることができます。
一般に【身体障害者手帳】【療育手帳】【精神障害者保健福祉手帳】の3つを総称して障害者手帳と言います。

例えば18歳以下の児童の場合と19歳から64歳まで、そして65歳以上と年齢によって受付先が異なる場合があります。しかし、それぞれを個別に指して使われることもあり、呼び方には注意が必要です。

① 身体障害者手帳

身体障害者福祉法に基づき、身体障害のある方の自立や社会活動の参加を促し、支援することを目的として作られました。身体障害者福祉法が定める身体障害の種類・程度にあてはまり、その障害が一定以上持続する場合に限って取得できます。都道府県知事、指定都市市長、中核都市市長が交付します。 肢体不自由や視覚障害、聴覚障害などの、身体に障害がある人が対象です。
身体障害者手帳の特徴
・身体障害者福祉法によって決められた制度
・1級から6級までに区分。
・1、2級が重度、3、4級が中度、5、6級が軽度。
・療育手帳と同様のサービスが受けられる。

身体障がい者手帳制度の概要  PDF
身体障がい者障がい程度等級表 PDF


② 療育手帳
知的障害者福祉法に基づき、知的障害があるために日常生活に支障がある方に、適切な支援をすることを目的として作られました。児童相談所または知的障害者更生相談所で知的障害であると判定された方が取得できます。都道府知事または指定都市市長が交付します。
療育手帳の呼び方は自治体によって異なります。多くの自治体は療育手帳としていますが、
名古屋市では”愛護手帳”と呼ばれています。


③ 精神障害者保健福祉手帳
精神保健福祉法に基づき、長期にわたり日常生活または社会生活への制約がある方の社会復帰や自立を支援することを目的として作られました。精神疾患があるために生活に支障がある方が取得できます。都道府県知事又は指定都市市長が交付します。
精神障害、うつ病、そう病、てんかんなどが対象です。自閉症やADHD、アスペルガー症候群などの発達障害も、精神障害者手帳の対象に含みます。
精神保健福祉法の正式名称は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律と言います。
精神障害や発達障害で精神障害者手帳を持つ人が、知的障害もあれば、療育手帳との両方の手帳の併用も可能です。 精神障害に対しては偏見や差別が強いことに配慮して、手帳には、「障害者手帳」とだけ書いています。
精神障害者保健福祉手帳の特徴
精神保健福祉法によって決められた制度
・1級から3級までに区分。
・1級が重度、2級が中度、3級が軽度。
・有効期間が2年。
・療育手帳と一部のサービスが違う。
精神障害者手帳には、2年での更新があります。精神障害者保健福祉手帳の有効期限は2年です。
知的障害や身体障害と違い、精神障害の状態はずっと続くとは限りません。
そのため手帳に2年の有効期限があり、必ず再審査を受ける有期認定となっています。
この点も、療育手帳の方が、更新期間が長く、一度取得すると更新の手間が少なく便利です。


■ 3つの手帳の違い、療育手帳と身体障害者手帳、精神障害者手帳
身体障害者手帳
・精神障害者保健福祉手帳
・療育手帳
この3つの手帳が、障害者のための手帳です。


3つの手帳、全部取ることもできます。
身体障害があって、知的障害があって、精神障害がある人は、3つの手帳を全部取得することが可能です。


★ 療育手帳と身体障害者手帳、違いはこれ。手帳がないと、身体障害者ではない

身体障害者福祉法では、身体障害者手帳の交付を受けた人だけが、身体障害者と決められています。手帳を持っていない人は、法律上の身体障害者ではないってことです。
知的障害者の場合は、療育手帳は、法律で決められた制度じゃないので、療育手帳を持たなくても、知的障害者と認められています。この点は、療育手帳と身体障害者手帳の大きな違いです。

身体障害者手帳の充実の福祉サービス
・車椅子などの日常生活用具の給付や貸付。
・短期入所やデイサービスでの介護施設の利用。
・要介護者への自宅訪問看護でのヘルパー利用。
など、身体障害を持つ障害者は、充実した福祉サービスが受けられます。

療育手帳の方が、心身障害者扶養共済に加入しやすい。
心身障害者扶養共済では、療育手帳の方が有利になっています。保護者の死後のお金の管理は、知的障害者の方が知的能力が低いので不安があります。そのため、療育手帳を持つ知的障害者の方が加入しやすく、有利な制度になっています。

★療育手帳と精神障害者手帳、違いはこれ。
療育手帳の方が、交通関係のサービスが多い
   
・JRや私鉄などの鉄道関係の割引
・航空会社の飛行機の割引
・高速道路、有料道路の割引

これらの割引サービスは、療育手帳では受けられますが、精神障害者手帳にはありません。
療育手帳の方がお得ということになります。
法律で決められた精神障害者手帳より、法律じゃない療育手帳のサービスの方が充実しているのです。

次回は、各障がい手帳のサービス、申請方法などをとりあげていきます。
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