▼ 生前に贈与を受けていた場合はどうなるのか? 『特別受益』
特別受益とは、
生きているうちに、被相続人から特別の援助を受けた場合(商売の資金援助、マイホーム資金など)に、これを無視して相続分を計算するのは不公平になります。
そこで、生きている間にもらった分は相続分の前渡として計算します。
■ 具体的には
相続される人(被相続人)には、奥さんと、長男と次男がいるとします。
長男にのみ、生きている間に、マイホーム資金として1000万円を贈与していて、次男には、贈与は無かったとします。
そして、遺産が、3000万円だった場合、3000万円に1000万円を足した、4000万円
を分割する相続財産として、遺産分割します。
これを、法定相続分でわけると、奥さんが二分の一の2000万円、長男が四分の一の1000万円、次男が四分の一の1000万円となります!
しかし、ここで長男が1000万円をマイホーム資金として、提供を受けていたので、これを差し引きます。
よって、長男の相続分は0円ということになります。
特別受益分が最後に差し引かれます。